今5級だけど、もっと強くなれないかな~
どうせなら初段になりたいよね~
もっと強くなるためにやることを教えてあげるよ~
先生!よろしくお願いします!
将棋を指すのが好きでライバルのいる人は、成長がとても速いです。
そのライバルに勝つためには、将棋の勉強をしなければなりません。
やることは一局の流れを覚えることと、上手な駒の使い方を覚えるだけです。
どんな勉強をすればいいのか、自分が実際にやっていたことを紹介しながら説明します。
もくじ
ライバルを作る
まずは、この人に勝てるようになりたいという人を見つけましょう。
目標ができると、やる気が出る人も多いでしょう。
早く強くなるためにも、ライバルの存在はとても重要です。
ライバルを作ったほうがいい理由と、具体例を説明していきます。
ライバルは一番の目標になる
将棋が強くなるには、目標が必要です。
1日10問詰将棋を解くなどの目標もいいですが、自分が勝ちたいと思う人を作ることが大切です。
先生も中学で同じクラスの、中学生名人戦の県チャンピオンをライバルにしてたよ~
中学時代は2枚落ちで指しても負けてましたが、高校に入ってからは平手で勝てるようになりました。
そのあとは、高校の全国大会で出会った人やネットでよく指す奨励会員をライバル視していました。
このようにライバルを決めて、勝てるようになったら次のライバルを見つけるのがオススメです。
クラブ生たちのライバル
前回の将棋クラブでも、ライバルがいるか質問しました。
おじいちゃんだったり、クラブ生の子だったりとさまざまな答えでした。
先生っていう回答もあり、ちょっとビックリしましたが、目標にしてもらって実際に負かされるのが楽しみです。
ライバルの棋力は関係ない
自分より少し強い人をライバルにしても、もっともっと強い人をライバルにしても大丈夫です。
少し強い人をライバルにする場合、勝てるようになったらまた次の少し強い人をライバルにすることが重要です。
どんどんライバルに勝てるようになれば、モチベーションも上がって将棋がどんどん楽しくなるのがメリットですね。
もっともっと強い人をライバルにする場合は、駒落ち将棋を指しましょう。
最初は6枚落ちで指してもらい、勝てるようになったら次は4枚落ちで指してもらいましょう。
先生も、将棋道場で強い大人と指すときは駒落ちで教えてもらってたよ〜
ライバルに勝つためには、強くなるしかありません。
どんな方法で強くなるのか、見ていきましょう。
将棋を有利に進める指し方
将棋の一局は「序盤」「中盤」「終盤」の、3つに分類することができます。
序盤は「駒組み」、中盤は「駒得」、終盤は「スピード」と重要なポイントはそれぞれ違います。
それぞれのポイントを正しく理解することで、一局を有利に進めることができます。
ここからはそれぞれの指し方を、解説していきます。
序盤の指し方
序盤が強くなるには、定跡を覚えるのが一番です。
定跡を覚えるのがいい理由は、持ち時間の短縮ができることです。
ただし、なかなか定跡を覚えれない人でもポイントさえ分かっていれば、序盤を有利に進めることができます。
序盤の考え方のポイントは5つあります。
- まずは大駒の利きをよくする
- 攻めの駒は飛角銀桂
- 相手の戦法に合った囲いにする
- 囲いを進化させる
- 角交換型の戦法は慎重に指す
序盤は中盤への橋渡しです。
良い局面でバトンを渡せるように、しっかり指すことが大切です。
序盤の指し方を詳しく解説した記事は、こちらからご覧ください。
中盤の指し方
中盤が強くなるには、次の一手を解くのが一番です。
先を読む力も鍛えられ、手筋を覚えるのにも役に立ちます。
定跡の先手良しのあとを、事前に研究しておくことも大切です。
中盤の考え方のポイントは5つあります。
- 遊び駒を少なくする
- 駒得を目指す
- 相手よりも先に飛車を成る
- 龍の位置が重要
- 角筋を意識する
中盤は経験を積み重ねることで、強くなれます。
強い人の対局を見て大局観を磨き、形勢判断を正確にすることが大切です。
中盤の指し方を詳しく解説した記事は、こちらからご覧ください。
終盤の指し方
終盤が強くなるには、詰将棋を解くのが一番です。
たくさん解くことで、詰みのパターンを覚えることができます。
『必至』と『凌ぎ』も勉強することで、詰まない場合の最前手を指せるようになります。
終盤の入り口である、囲い崩しのパターンを覚えることで確実に終盤力がアップします。
終盤の考え方のポイントは5つあります。
- スピードを意識する
- 金を攻める
- 詰みに必要な駒を考える
- 狭い方へ王様を追い詰める
- Zを作る
終盤はパターンを覚えることが大切です。
問題をたくさん解いて、実践で同じ局面が出てきたら、すぐに指せるようにしておきましょう。
終盤の指し方を詳しく解説した記事は、こちらからご覧ください。
棋譜並べは最強の勉強法
棋譜並べとは、盤と駒を使って、本に書かれた符号の通りに並べることです。
プロ棋士が実際に指した棋譜を並べることにより、プロに近い感覚を身につけることができます。
手筋もたくさん現れるので、ひとつずつ自分のものにしていきましょう。
一局の流れを覚えよう
棋譜並べをすることで、序盤・中盤・終盤すべての指し方を覚えることができます。
本で勉強する場合は、『将棋年間』という本がオススメです。
この本は、1年間でプロ棋士が指した対局の棋譜がすべて収録されています。
棋譜並べをする時は、こんな手があるのか~と手の意味を自分なりに考えるのがポイントです。
どんどん並べて、こんな手があるのか~を無くしていくことで、自分の知識になっているのが実感できます。
棋譜並べをして、強い人の手を盗もう!
強い人が指す手筋を覚えよう
プロの対局は、手筋の宝箱です。
一局の将棋だけでも、何手も手筋が出てきます。
それぞれの駒に手筋があるので、すべての駒に注目しながら棋譜並べをしましょう。
棋譜並べの代わりに動画でも勉強しよう
棋譜並べが楽しくないと思ったら、無理してする必要はありません。
代わりにテレビでも、NHKの将棋トーナメントが放送されています。
しかも解説付きなので、とても勉強になるでしょう。
中海テレビでも囲碁将棋チャンネルがあります。
もっと将棋が見たい人はABEMAプレミアムに加入するのもオススメです。
どの手が手筋か分からない人には
そもそも将棋の手筋とは、『有効な手』です。
柔道でも『有効』とか『技あり』ってありますよね。
将棋も同じで、ポイントを積み重ねることが大切です。
普通の手を指し続けるより、有効な手を少し混ぜて指すことで有利になります。
ただし、棋譜並べをしていてもどれが手筋か分からない人もいるでしょう。
そんな時は、『格言』を覚えましょう。
ここからは、格言を使って手筋を紹介していきます。
格言で覚える将棋の手筋
格言とは理にかなったことを簡潔にまとめた言葉です。
これから紹介する格言も、実践で使える便利な言葉だらけです。
実際に指してみると、格言を考えた人はすごいと思うはず。
駒の特長を最大限に活かすことができるので、しっかりと覚えていきましょう。
昔、NHKの将棋講座でやってた、浦野真彦先生の格言豆辞典がすごく勉強になったよ〜
玉の格言
『玉の早逃げ八手の得』という格言があります。
この局面では、▲5九玉と逃げると王様が安全になります。
△8九龍には▲6八玉と逃げておき、△3八歩成には▲5七金右と逃げておけばいいです。
1七の銀は取られますが、先手は▲6三歩成から▲4二角成を狙えます。
飛車の格言
『飛車は十字に使え』という格言があります。
画像では、見事に王手飛車が成功しました。
相手に離れ駒ができたら、飛車を使った両取りができないか意識して指しましょう。
ちなみに▲2五歩は『継ぎ歩』という手筋です。
角の格言
『角には角』という格言があります。
画像は△8八角と打たれた局面です。
香取りと角成を同時に狙っています。
ここでは▲7七角が手筋です。
△同角成▲同銀で両方の狙いを防ぐことができます。
金の格言
『金は引く手に好手あり』という格言があります。
この局面、先手は▲7四歩から攻めて行きたいところですが、△同飛車で飛車交換になります。
それでも互角ですが、じっと▲7九金と引いておいて相手の飛車打ちにそなえてから▲7四歩と攻めて行くのが、もっとも安全です。
銀の格言
『銀は成らずに好手あり』という格言があります。
この局面、実は3手詰めです。
実際に解いてみてください。
▲7三銀不成△9三玉▲8二飛成
成らずにすることで、8四に逃げれなくなりました。
桂の格言
『桂は控えて打て』という格言があります。
この局面では、▲2六桂と打つ手が手筋です。
次に▲3四桂と『ふんどしの桂』を狙っています。
△3三銀引も▲4五桂がありますし、△3三香と受けられても、▲4五歩△5三銀▲6三歩成△同歩▲4六馬と進み、今度は1筋を攻めて行く手が自然ですね。
香の格言
『香を持ったら歩の裏を狙え』という格言があります。
画像は少し珍しいですが、飛車先突破を防ぐ香打ちです。
飛車を逃げる一手ですが、▲8六歩と手を戻しておいて盤面左側は制圧できます。
香を歩で受けれないのは、厳しいことが伝わったでしょうか。
歩の格言
『歩のない将棋は負け将棋』という格言があります。
この格言の意味は、歩がないと攻めることも守ることも難しいことから言われています。
例えば飛車と銀で攻めようと思っても、歩がないとぶつける駒がありません。
持ち駒に歩があれば、『継ぎ歩』や『垂れ歩』のようにさまざま手筋で攻めることができます。
守る側で歩を垂らされて、と金を作られそうになった時も歩があれば受けることができます。
飛車や角で王手された時も、歩がなければ価値の高い駒で合い駒をしなければなりません。
歩の手筋をまとめた記事は、こちらからご覧ください。
手筋を覚えたら、実践でできる上達法を解説します。
感想戦をしよう
感想戦とは、対局が終わったあとに対局者同士で最初から並べ直すことです。
実際に初手から並べてみて、ポイントとなる局面でお互いに意見を出し合っていきます。
自分の読み筋と違ったことなど、相手から教えてもらえるのでオススメの上達法です。
将棋クラブでは、時間も短いので感想戦は難しいのが現状です。
観戦していてポイントとなる局面があれば、対局後一緒に並べてみる程度です。
将棋クラブでは、たまに先生が感想戦に参加するよ~
じっくりと感想戦ができる環境は、やっぱり将棋道場ですね。
米子市なら『西部支部道場』や『M3カルチャースクエア将棋教室』に行ってみるのもオススメです。
ひとり将棋をしよう
ひとり将棋とは、そのままの意味で自分ひとりで将棋盤に向かい駒を動かすことです。
感想戦ができなかった場合、家に帰って棋譜を並べなおします。
ポイントとなる局面で、ひたすら良い手を考えることで将棋が上達します。
ひとり将棋の良いところは、自分の手だけではなく、相手の手も読まなければいけないところです。
コツは相手に指されたら困る手を考えて、それをどう打開していくかを研究することです。
先生もインターネットで指した将棋で、ひとり将棋をやってたよ~
まとめ – やっぱり将棋が好きなことが一番
将棋が強くなるには、ライバルの存在が必要です。
そのライバルに勝つためには、ライバルより1分でも多く将棋に触れ合う時間を作ることが大切です。
長い時間将棋と触れ合うのには、将棋が好きじゃないと継続は難しいです。
本当に将棋が好きで、もっと将棋を指したい気持ちや、強くなりたい気持ちが自然と棋力を向上させます。
将棋を指していて楽しいと思えるのであれば、初段になるのは時間の問題なのかもしれません。
まとめ
- ライバルを作ろう
- 序盤・中盤・終盤を勉強しよう
- 棋譜並べで一局の流れを覚えよう
- 格言で手筋を覚えよう
- 感想戦で相手の考えを参考にしよう
- ひとり将棋ができるのは将棋が好きな証拠
- 将棋が好きなら初段になれる