5手詰は詰みのテクニックが学べる、ちょうど良い手数の詰将棋です。
3手詰をすらすら解けるようになれば、次は5手詰を解いていくといいでしょう。
5手詰がすらすら解けるようになると、終盤力は有段者と言っても良いでしょう。
詰将棋を解くときに注意することは、実践形を解いて覚えることです。
ただただ解くだけでは、終盤力は上達しません。
この記事では、パターン別で実践形の詰将棋を出題しています。
分からなかったら答えを見てもいいので、詰みの形をしっかり覚えていきましょう。
ちょっと解いてみてむずかしかったら、こちらの4手詰から解いてみてください。

もくじ
詰将棋のルール
盤面にない王以外の駒は、すべて玉方の持ち駒です。
この記事では、覚えて欲しい実践形も出題しているため、上記の玉方ルールに適していない問題もあります。
その場合、※にて注意書きをしておきます。
より実践の形に近づけるため、飾り駒(詰みには関係ない駒)も配置しています。
それでは、さっそく解いていきましょう。
Qのボックスをクリックすると答えが見れるよ!
初級コース向けの5手詰
まずは初級コースのみんなに出題。
10問全部解けたら、次の将棋クラブは中級コースに応募するといいでしょう。

▲5二金 △同玉 ▲5三金 △5一玉 ▲5二金打

▲5三金 △5一玉 ▲5二金打 △同銀左 ▲4二金

▲5三金 △5一玉 ▲6三桂 △同香 ▲6二銀

▲2二金 △同玉 ▲3二金 △1二玉 ▲2二金打

▲2二銀 △1二玉 ▲1三銀成 △2一玉 ▲2二成銀

▲4二銀 △5二玉 ▲5三金 △6一玉 ▲6二金

▲4二角 △同玉 ▲4三金 △5一玉 ▲6一金

▲2一金 △1二玉 ▲1一金 △2二玉 ▲2一飛成

▲3一銀 △1三玉 ▲2二銀打 △2四玉 ▲2五金

▲2一歩成 △同玉 ▲2三香 △1一玉 ▲2二香成
中級コース向けの5手詰
次は中級コースのみんなに出題。
初級コースのみんなも、チャレンジしてみよう。

▲3三角成 △同桂 ▲2二角 △2一玉 ▲3一飛成
3手目、先に飛車成から▲2二角でも正解

▲4三銀 △2二玉 ▲4二飛成 △1一玉 ▲2二銀

▲1一香成 △同玉 ▲3二飛 △2一玉 ▲2二飛成

▲1三飛 △同桂 ▲1一銀成 △同玉 ▲2二金

▲6一角 △8二玉 ▲8三金 △7一玉 ▲7二金

▲3二金 △1一玉 ▲3一龍 △同銀 ▲2一金打

▲8二金 △同玉 ▲7一銀 △9二玉 ▲8二金

▲6一角成 △8二玉 ▲7一馬 △9二玉 ▲6二龍

▲3二銀 △同玉 ▲4三角 △4一玉 ▲5二金

▲2一角成 △同金 ▲2二金 △同金 ▲1一金
中段玉の5手詰
中段玉とは、王様が自分の陣地から抜け出していることです。
「中段玉は寄せにくし」という格言もあるくらい、なかなか捕まりません。
ここからの10問もしっかり覚えて、実践で入玉されないようにしましょう。

▲2四金 △1五玉 ▲2五金 △1六玉 ▲2六金

▲1七歩 △同玉 ▲1九香 △1八歩 ▲2七金

▲1四歩 △同玉 ▲1五歩 △1三玉 ▲1四金

▲1四歩 △同玉 ▲2五銀 △1五玉 ▲2六銀

▲5五銀 △3五玉 ▲3六金 △2四玉 ▲2五金

▲2五桂 △2四玉 ▲3五銀 △同歩 ▲同飛成
※持ち駒が余ります。

▲2五桂 △2四玉 ▲3三銀 △同桂 ▲同飛成
※持ち駒が余ります。

▲2二銀 △1二玉 ▲3三銀不成 △1三玉 ▲2二飛成

▲9五銀 △同玉 ▲9六歩 △8五玉 ▲9五金

①▲7四金 △9三玉 ▲7三龍 △9二玉 ▲8三龍
②▲7四金 △9二玉 ▲7二龍 △8二歩 ▲8三金
どちらも正解
美濃囲いの5手詰
美濃囲いは振り飛車党が使う、もっとも多い囲いです。
とても優秀な囲いですが、端攻めやコビン攻めなど弱点もあります。
ここからは美濃囲いを詰ますためのパターンを、しっかり覚えていきましょう。

▲7一角 △9二玉 ▲9三銀 △同桂 ▲8二金

▲8二金 △9三玉 ▲6六角 △8四歩 ▲8五桂

①▲9二飛 △同玉 ▲9一飛 △同玉 ▲8二金
②▲9二飛 △8四玉 ▲8五金 △同玉 ▲8六飛
どちらも正解

▲7三金 △8一玉 ▲6一龍 △同銀 ▲8二金打

▲9三角 △8一玉 ▲6一飛成 △同銀 ▲8二金

▲9三歩成 △同桂 ▲9四桂 △7一玉 ▲8二金

▲7一飛成 △同玉 ▲6一香成 △同玉 ▲6二金

▲6二銀 △同玉 ▲5三角 △5一玉 ▲4二金
※駒余りの7手詰もあり。

①▲8二銀 △同玉 ▲7四桂 △9二玉 ▲8二金
②▲8二銀 △6二玉 ▲5四桂 △5一玉 ▲4二金
どちらも正解

▲7一角 △同金 ▲8四銀 △8二玉 ▲9二香成
一間龍の5手詰
一間龍とは、相手の王様と自分の龍が1マスあけて睨み合っている局面です。
15問目の初形や、29問目の途中でも出てきた局面ですね。
一間龍は詰みの基本で、実践でも頻繁に現れるのでしっかり覚えていきましょう。

▲9二金 △同玉 ▲7二龍 △8二金 ▲8一銀

▲7三飛成 △8三金 ▲8二銀 △9二玉 ▲8一銀打

▲9一飛 △同玉 ▲7一飛成 △8一金 ▲8二金

①▲8一飛 △同玉 ▲8三飛成 △8二金 ▲7二金
②▲8一飛 △7二玉 ▲8三飛上成 △6二玉 ▲6三金
どちらも正解

▲7一角成 △同玉 ▲7三飛成 △7二金 ▲8二金

▲8三銀 △同玉 ▲8一飛成 △8二金 ▲7二銀

①▲8三角 △同玉 ▲8一飛成 △8二金 ▲9二角
②▲8三角 △8二玉 ▲9一角 △8三玉 ▲8一飛成
どちらも正解

▲8四金 △9二玉 ▲7二龍 △8二金 ▲8三金

▲4一龍 △同玉 ▲4三龍 △4二金 ▲3二金

▲6二飛成 △7二金 ▲8四龍 △8三金打 ▲7三金
歩頭桂の5手詰
歩頭桂とは、相手の歩の前にわざと桂馬を捨てて、隙間をつくるテクニックです。
実践での出現頻度は高くないですが、歩頭桂も基本の詰み筋です。
覚えているといないのでは、かなり差がつくのでしっかり覚えていきましょう。

▲8四桂 △同歩 ▲8三金 △8一玉 ▲7二角成

▲8四桂 △同歩 ▲6一角 △8二玉 ▲8三金

▲2四桂 △同歩 ▲2三銀 △1一玉 ▲2二銀成

①▲8四桂 △同歩 ▲8三銀 △8一玉 ▲8二銀打
②▲8四桂 △8一玉 ▲7二銀 △8二玉 ▲7一銀打
どちらも正解

①▲3四桂 △同歩 ▲3三金 △2一玉 ▲2二金打
②▲3四桂 △3二玉 ▲4二金 △2一玉 ▲2二金
どちらも正解

▲2三飛成 △同歩 ▲2四桂 △同歩 ▲2三金

▲7二飛 △同玉 ▲8四桂 △同歩 ▲8三金

▲8四桂 △同歩 ▲8二と △同玉 ▲8三金

▲3四桂 △同歩 ▲3三金 △1二玉 ▲3二龍

▲2四桂 △同歩 ▲2二飛 △1三玉 ▲3二飛成
最後▲2一飛成が同手数、同一筋の駒余り
※同手数、同一筋の駒余りもあり。
退路封鎖の5手詰
退路封鎖とは、王様の逃げ道を塞ぐことです。
王様の逃げれるところに、相手の駒を動かして逃げ道を封鎖します。
31問目に出てきたテクニックで、出現頻度も高めです。
駒を1枚捨てるだけで、詰ませやすくなるのでしっかり覚えていきましょう。

▲1二角 △同香 ▲2二歩 △1一玉 ▲3一龍

▲3一角成 △1二玉 ▲1三香 △同桂 ▲2二金

▲1三銀 △同香 ▲3二龍 △1一玉 ▲1二銀

▲1二飛 △同銀 ▲3一銀 △1三玉 ▲2二銀打

▲2四銀打 △同桂 ▲2二銀不成 △2三玉 ▲3三金

▲7一角 △同飛 ▲9四香 △8二玉 ▲9二金

▲8四銀打 △同歩 ▲9四銀 △9二玉 ▲9三銀成

▲9一角 △8二香 ▲6四銀 △同銀 ▲6二馬

①▲9四金 △同歩 ▲7四金 △9三玉 ▲7三龍
②▲9四金 △同玉 ▲7四龍 △8四歩 ▲8五金
どちらも正解

▲3三銀 △同桂 ▲5二飛成 △3一玉 ▲2二銀
応用問題でおさらいしよう
ここまで解いてくれたあなたは、たくさんの詰み筋を習得したはずです。
ここからは、ノンストップで30問出題します。
最後まで頑張って解いてみてくださいね。

①▲6二金 △同玉 ▲6三金 △7一玉 ▲7二金打
②▲6二金 △8二玉 ▲7二金打 △9一玉 ▲8二金打
どちらも正解

▲8二銀 △同玉 ▲7一角 △同玉 ▲7二金

▲6二飛成 △同玉 ▲7一角 △同玉 ▲7二金

▲8三銀成 △同玉 ▲7三と △9二玉 ▲8二金

▲7二龍 △8二金 ▲8四桂 △同歩 ▲8三金

▲7二金 △同玉 ▲5二飛 △7一玉 ▲6二飛成

▲7二銀 △9二玉 ▲8三銀成 △8一玉 ▲7二角成

▲7二角 △9二玉 ▲9三龍 △同玉 ▲8三金

▲1三金 △同玉 ▲3一角 △1二玉 ▲2二角成

▲7三馬 △同桂 ▲7四桂 △8一玉 ▲8二金
※持ち駒が余ります。

▲3二飛成 △同玉 ▲4一角成 △4三玉 ▲2一角成
※作者不明。私の思い出の5手詰です。

▲7三金 △8一玉 ▲7二龍 △同銀 ▲8二銀

▲8二龍 △同玉 ▲7一角成 △9二玉 ▲8一銀不成

▲8四桂 △同歩 ▲7二飛成 △8二金 ▲8三金

▲2三銀打 △1三玉 ▲1二銀成 △同香 ▲2三金

▲2四桂 △同歩 ▲3二飛成 △2二金 ▲2三金

▲8三金 △同桂 ▲7一角 △9二玉 ▲6二飛成

▲8二金 △同玉 ▲7一角 △9二玉 ▲6二飛成

▲8二金 △同玉 ▲7一角 △9二玉 ▲6二龍

▲9一飛成 △同玉 ▲7三角成 △8一玉 ▲9一飛成

▲7一角成 △同玉 ▲7三飛成 △7二金 ▲6三桂

▲8四銀 △9二玉 ▲7二龍 △8二金 ▲8三銀成
※持ち駒が余ります。

▲8三歩成 △同桂 ▲8一飛成 △9三玉 ▲8三龍
※持ち駒が余ります。

▲8二龍 △同玉 ▲7一角 △9二玉 ▲6二飛成

▲9二金 △同香 ▲6二飛 △9三玉 ▲9二龍
※持ち駒が余ります。

▲2四銀 △同玉 ▲2五香 △1三玉 ▲2三香成
※持ち駒が余ります。

▲9三角 △8一玉 ▲9二銀 △同玉 ▲7一角成

▲6二桂成 △同金 ▲4一飛成 △5一歩 ▲7一金打

▲1一角成 △同玉 ▲2一金 △同玉 ▲2二銀打

▲2四角 △2三玉 ▲1三角成 △同香 ▲2四銀
まとめ – 5手詰は有段者への入り口
全部解いていただき、大変お疲れ様でした。
5手詰は有段者にも級位者にも勉強になる問題です。
解くだけでは級位者のままです。
実践形を解いて、詰みのパターンを覚える人が有段者になれます。
一間龍や歩頭桂、退路封鎖などの5手詰を覚えることで、7手詰や9手詰でもパターンが同じならすぐに詰ませられるようになります。
実践形の5手詰をたくさん覚えて、実践で勝手に手が動くようになるのが理想ですよ。
同じ詰将棋を何度も何度も解くことで、確実に脳に記憶されます。
一度解いたから終わりではなく、2週間後にもう一度解いていただくことをオススメします。
その時に、今日よりも短い時間で解くことができれば、棋力アップを実感することができるでしょう。
詰将棋以外の終盤力アップ勉強法も、こちらで紹介しています。
